前回は革の裁断でした。
各パーツを組み合わせるために裁縫していきますが、今回は裁縫に利用する道具を紹介します。ポチっと購入できるよう最後にリンクを貼っておきます。
革には通常厚みがあるため、布を縫うように直接針で縫うことはできません。ミシンならできますが、革製品に対応したミシンが必要となりますね(欲しい欲しい)。
穴を開ける
針を通す位置に予め穴を開けておくんですね。このために使う治具がいくつかあります。
上から「菱ギリ」「菱目打ち(6本目)」「菱目打ち(2本目)」です。ここで言う「菱」は、菱型(◇)に穴を開けるという意味です(菱目ではなく「平目打ち」と呼ばれる治具もあります)。
ある程度長い距離を縫うことになるため連続して穴を開けていきます。6本目を多用したいところですが、6つの穴を開けるには結構大きな力が必要です。そのため6本目は「等間隔に印をつけるマーカー」のために使っています。
実際に穴を開けるのは2本目と菱ギリです。菱ギリは手でグッと押し込んで使いますね。2本目は木槌で打ち込みます。
6本目を当てていき、
ぐるっと一周痕を付けます。
2本目を使って穴を開けていきます。
2本目でも硬くて開かない場合は菱ギリを使います。菱ギリは木槌で叩いたりしません(手で押し込む)。
裏面の写真です。しっかり開いていますね。
ゴム板
穴を開けるときに机まで開けてしまわないよう、ゴム板(2cm厚)の上に載せて木槌で菱目打ちなどを叩きます。
普通にホームセンターで売ってますね。
痕(あと)を付ける
「ステッチンググルーバー」と言い、革の表面に痕を付けることができます。
革の端から何ミリの位置に痕を付けたいのか。定規で測り先端をセットします。今回は2mmです。
このように革のヘリに沿って先端をあてることで痕が付きます。
この痕に沿って菱目打ちで穴を開けていくんですね。
ステッチンググルーバーでは、先端の金具を変更することで痕ではなく薄く掘ることもできます。
糸を通すといくらか厚みが出るところ、糸自体を埋め込むために表面を削るような場合に利用します。
糸(麻糸)
エスコードという商品名の手縫い糸を使っています。300円くらいですかね。今回は「黒 中細」を使いました。
他にもここの麻糸が好きで使っています。問い合わせにも丁寧に対応して頂きました。
ロウ
ろうそくのロウですね。麻糸は毛羽立ちがあります。ロウに糸を擦り付けることでコーティングされた上等の糸に仕上がります。ラミノの特ロー引き糸は最初からロウが浸透しているので、軽くロウを引くだけで大丈夫です。
縫い針
レザーは布と比べてだいぶ分厚いため、太目の針を使うことになります。たいして高いものではないので専用の針を使っています。
糸の通し方が少々特殊です。
3度ほど糸の中央(繊維)にプスッと貫通させて
針穴を通し
完全に貫通するように糸を伸ばす?と出来上がります。ちょっとやそっとでは外れません。
これを両端に用意します。
Youtubeにもありましたので貼っておきますね。
裁縫に使う道具はこんなところでしょう。
最初は裁縫工程の記事を書いていたんですが、何故か道具説明を始めてしまったのでタイトル変更しました(笑)。
次こそ裁縫していきます。(続く)
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